カイロプラクティックは、約１００年以上前にアメリカ、アイオワ州の田舎町でうまれました。ギリシャ語で、カイロ＝手、プラクティック＝技術という意味で、手技療法（手による治療）という意味になります。アメリカでは、国家資格を有するドクターD.C.(ドクターオブカイロプラクティック)のみができる医療で、社会的に認められています。今では世界保健機構WHOにも認められており、全米および世界各地にも広がっています。

私たちの身体は多くの神経によってコントロールされています。その神経系は、脳からはじまり、背骨に守られながら左右に枝分かれして、体のすみずみまで行き渡っています。なんらかの原因で、背骨の位置や動きが悪くなると、そこを流れている「神経の流れ」が妨げられ炎症を起こします。その結果、痛みやさまざまな症状を引き起こし、またその神経が支配している組織がきちんと働かなくなります。そして身体が本来持っている力を発揮できなくなってしまうのです。

　私たちカイロプラクターは、その妨げられている神経の流れを調整することで、痛みや症状の原因を取り除き、人が本来持っている治癒力を取り戻していきます。自然治癒力とは、身体が健康を維持していこうとする力、つまり健康力です。その力を大いに発揮させることがカイロプラクティックなのです。そのためカイロプラクティックドクターは、背骨と神経の専門家といえます。

カイロプラクティックは神経の流れが悪いところを施術します。その場所は、神経が枝分かれしている背骨(首から骨盤）です。

当院では、手や医療器具、特殊なテーブルなどを使って安全に施術していきます。詳しい検査やレントゲン分析により、背骨がどのように歪んでいるかをより的確に探しだすことで、施術の精度が増します。よって、短い施術時間（約５～10分程）で、最大限の効果を生み出すのです。それは一度で治るということではなく、一人ひとりに合わせて作られた治療計画（ケアプラン）にそってゆくと、個人差はありますが徐々に体が良い方向へ向かっていきます。またカイロプラクティックは、薬や手術と違って副作用がありません。

アメリカでは、赤ちゃんからお年寄りまですべての年齢層の方が健康維持を目的とした定期的なカイロプラクティックを受けることが一般的です。

大きな違いは、教育と科学的根拠の有無ではないでしょうか。

カイロプラクティックドクターには、公認の大学で最低４２００時間（３００単位以上）の医学・カイロプラクティックの単位を修得する必要があります（WHOによる）。また、科学的な根拠に基づいたヘルスケアで、研究データや論文がたくさんあります。

整体とは、古くから行われてきた日本独自のものです。中には素晴らしい技術を持った方もおられるようですが、定められた教育基準や専門大学がないので、科学的なデータなどもありません。

それは、教育レベルにあります。

カイロプラクティック発祥の地、アメリカでは法制化されており、アメリカ政府に公認されたD.C.（ドクターオブカイロプラクティック）の学位を持ったものだけがカイロプラクティックをおこなうことができます。

アメリカでは、D.C.の称号を持つと、医師M.D.や歯医者DDSと同様、医師と分類されます。そのD.C.（カイロプラクティックドクター）になるためには、4年生の一般大学の単位を得たあと、公認のカイロプラクティック大学でまた4年の専門教育を修了する必要があります。さらにすべてのパートの国家試験を合格し各州ごとのライセンスを取ったのち、晴れてドクターとなり米国内で勤務ができるようになるのです。特に、医学部と同じ基礎医学や解剖実習はもちろん、神経学やレントゲン学などが充実しており、米国のカイロプラクティックドクターは診断やレントゲン撮影を行うことができます。

私は、日本の鍼灸大学を卒業してから渡米し、英語の勉強のかたわら大学入学に必要な単位をアイオワ州の学校で得た後、パーマーカイロプラクティック大学で約4年間（323単位＝4500時間以上）学びました。同時に国家試験に合格し、全米でも難関カリフォルニア州の免許習得後、そこで初めて勤務することになりました。

日本では、DCの称号をもつ正規カイロプラクティックドクターは100人程度で、わずか１％以下しかおりません。

カイロプラクティックは万能ではありません。多くの方々が改善してきたことを見てきましたが、やはりご自身の身体や健康は自分で意識していかなければ良い状態は長続きしません。治す力を持っているのは、私たちではなくあなたの身体自身です。

当院では問題の原因を明確にし、カイロプラクティックを通して人間が本来もっている治癒力（健康力）を最大限に発揮させることで、一人ひとりの健康増進へのお手伝いをさせていただきます。